2012年04月27日 北海道新聞夕刊より |
郵政法が成立 「小泉改革」抜本見直し |
日本郵政グループの民営化路線を見直す改正郵政民営化法が27日、参院本会議で採決さ れ、民主、自民、公明各党などの賛成多数で成立した。金融2社(ゆうちょ銀行・かんぽ 生命保険)を2017年9月末までに完全民営化するとしていた従来の方針を努力規定に 修正し、株式の処分期限も撤廃することが柱。両社に政府が影響力を持ち続ける余地が残 り、小泉純一郎元首相が掲げた郵政改革が抜本的に転換される。 自見庄三郎金融・郵政改革担当相は成立後、国会内で記者団に対し「行き過ぎた『官か ら民』が国民の利便を奪った。(自分には)法律に沿ってシステムを変える責任がある」 と述べ、民営化路線の修正を進める考えを示した。一方、自民党の丸山和也氏は採決を棄 権した。 改正法は、郵便物を配達する郵便事業会社と窓口業務を担う郵便局会社統合して「日本 郵便」とし、グループを現在の5社から4社に再編することも明記。政府は統合日を早け れば今年10月1日とする考えだ。 民営化の見直しは国会で2年近くたなざらしにされていたが、株式売却による復興財源 の確保を狙い民主、自民、公明3党の協議が昨年末から本格化。3党は3月末、同法改正 案を国会に共同で提出した。 |
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